さて、日本の医療機器市場(4)をみなさんと情報共有してまいりましょう。
日本の医療機器の市場での日本企業の存在は、医療機器を実際に製造販売している企業以外も実は活躍しています。
たとえば、みなさんの自宅やご自身のお部屋にクーラーがあると思います。みなさんのお使いのメーカーはどこでしょうか?
今回は少し視点を変えてみましょう。
例えば、医療機器の現場のみならず、病院全体もみてみましょう。
そうすると、筆者を含めみなさんが触れている製品が医療機器の市場でも活躍しています。
例えば、先ほどの質問「クーラー」ですが、もちろん、病院全体、福祉施設、クリニックにも空調設備が入っていますし、そのお仕事も空調メーカーが設置しています。
また、直接医療機器と接続して、使うクーラーもあります。医療機器を「冷やす」ということをしなければいけない医療機器「MRI」です。
簡単に説明すると、MRIは「超電導マグネット」という磁場発生方式を採用していて、その超電導マグネットは液体ヘリウムで常に冷却されています。どのように冷却を維持するかというと「チラー」という冷却装置を使って、液体ヘリウムを介して、マグネットを冷却し、ある一定の温度を保持させながら、強度の磁場を発生させます。この磁場を利用して、いろいろな高度な方法で使用することにより、人間の身体を画像として描出できるようになります。この点は、学生のみなさんの中でも専門的に学んでいる方々のほうが詳しいと思います。
このマグネット自体も日本のメーカーが活躍していたりしています。実験用の特化したマグネットの製造、それを使った研究も盛んにおこなわれています。
話を戻しますが、こいった、病院のインフラ部分と医療機器の接続というのは、珍しいことではありません。
チラーもまたその1製品ですが、医療機器を動かすための重要な製品となります。
ダイキン工業株式会社や三菱電機、日立が有名です。
一度、ホームページを見てみるのもよいと思います。