医療機器業界にも外資系の企業が新卒採用を行っている会社は多数あります。
今回はそもそも外資系企業と日系企業はどのように違うのか、外資系企業に入社する場合どのようなスキルが求めれるのか、外資系企業ならではの新卒採用スケジュール、外資系医療機器企業で新卒採用を行っている会社をいくつか紹介していきます。
外資系企業の特徴
まず外資系企業の定義としては一般的に外国の資本が一定の割合を占めている企業のことを指します。
その中でも外資系企業には3種類あり、外国の企業が日系企業を買収・資本提携した会社、100%外資企業が出資している会社、日系企業と共同で外国の企業が出資した会社になります。
同じ外資系企業でも上記の3種で求められる英語スキルや企業の雰囲気などは大きく異なるので、気になる企業が外資系の場合、どの分類に属するのか把握することが重要となります。
■外国の企業が買収・資本提携した会社
もともと日系企業だった場合でも外国系企業が買収したり資本提携した場合は外資系企業となります。
外資系企業が日本に進出したり、事業を拡大したりする場合などが挙げられます。
■100%外資出資の会社
世界でも知名度の高いブランドである企業が、日本に子会社を設立して進出するパターンに多く見られます。
海外に本社がある場合が多く、本社への確認のため連絡をする際に英語が必要となります。
100%外資出資の企業は日本の子会社でも外国人が多く活躍している企業が多いでしょう。
■日系企業と共同で出資した会社
文字通り日系企業と外資系企業が共同で出資をして会社を設立するパターンです。
どちらの企業が出資比率が大きいかによって、日系企業に近いかよりグローバル感があるかが決まります。
なので日本企業が出資比率が大きい場合は、外資系企業であっても日系企業の風土に近い会社もあるでしょう。
外資系企業の風土
企業によって社風は異なるので一概には言えませんが、外資系企業で比較的多い傾向の風土をここでは紹介します。
■成果を評価してもらえる
年功序列で勤続年数によって役職や給料が決まるわけではなく、実力・成果主義である企業が多いので、自分の成績次第で評価が良ければ若手のうちから高収入や昇進することができます。
逆に言えば、実力を発揮できず成果が出ない場合は収入にも響く可能性もあります。
■風通しの良い雰囲気
日系企業で多い上司部下の関係ではなく、国籍・性別・年齢にとらわれないで若手のうちから様々なことにチャレンジできる環境の企業が多いです。
就業時間中はしっかり集中して働き、業務時間外は家族の時間を大切にするなど、オンオフがはっきりしている方が多いのも特徴です。
また残業時間の管理をしっかりしている企業が多いです。
有給休暇も日系企業より取りやすい社風なので、仕事とプライベートを充実させやすい環境が整っています。
外資系企業への就活
外資系企業はどの業界においても正直、新卒を募集している企業は少ないです。
理由としては外資系企業は即戦力になる人材を探しているケースが多く、実務経験がまだない新卒よりも中途採用でメンバーを募集する傾向にあるからです。
新卒を募集している企業数は少ないかもしれませんが、新卒採用を行っている企業はもちろんあります。
気になる企業が募集を行っている場合は、ぜひインターンに参加して下さい。
外資系企業はインターンへの参加がほぼ必須と言っても過言ではありません。
なぜかと言うと、外資系企業の場合インターンから選考が始まる企業が多いからです。
そのためインターンの期間から対策などを考える必要があります。
外資系企業に就活チャレンジする方は主に2つのポイントを選考までに磨いていきましょう。
■英語のスキル
言わずもがなですが、外資系企業に就職した場合、コミュニケーションは英語がメインとなる企業が多いので、英語のスキルを高める必要があるでしょう。
ただどのくらいの英語スキルが必要かは、企業または実際就職する部署によっても異なります。
現地点で英語に自信がない方でも、英語を習得する意欲を見せることも重要だと思います。
企業によりますが実際の現場では通常のビジネス英語だけでなく、医療機器業界の場合は医学系の海外論文や海外の方との製品勉強会の機会などがありますので、実際に職場で働いて身につける英語もかなりの割合であります。
ただ自分のレベルを知るためにもTOEICは受験しておくと良いでしょう。
目安としてTOEICの点数は一般的に700点、資料や会議など多くの場面で英語を使用する場合は800点必要と言われています。
より高い英語力を持っていた方が有利ではあるので、就活の際には英語の勉強も進めていきましょう。
■自分の意見をわかりやすく伝えて実行する積極性
外資系企業では自分の意見をしっかり持ち、主体性や積極性を求められる企業が多いです。
意見を求められたら論理的にわかりやすく発言できる方が向いているとされています。
面接やインターンの時など志望する企業と話す場面がある場合は、自分の意見は結論から先に伝えて、わかりやすく簡潔に話せるように日頃から意識しておくと良いでしょう。
また先に述べたように外資系企業は即戦力を求めている企業が多くて新卒採用が少ないため、研修制度がしっかりある企業は多くありません。
そのため入社後は先輩の業務内容を見て、自分で学びにいく積極性が必要となります。
そして日本にある企業でも外資系の場合は様々な国籍の方が就業しているため、日本だけの慣習にとらわれずに色々な考え方や文化に触れることができます。
その多くの考え方に埋もれず、自分の意見をしっかり持って発言し、実行する主体性も就活時にアピールできると良いでしょう。
外資系企業就活のスケジュール
■6月〜9月:インターン
外資系企業の選考は日系企業と比べて早くから実施される場合が多いです。
特に大学3年生の夏頃(6月〜9月)に行われるインターンは、先に述べたように実質選考がスタートしています。
企業によってはインターンに参加しないと選考に進めない場合や、この時点で内定が出ることもあるので、志望する企業がインターンを実施している場合は参加がマストとなります。
■10月〜12月:説明会・選考
外資系企業の多くが10月から説明会を実施します。
気になる企業がある場合は積極的に参加しましょう。
また同じ頃に1,2 月に実施されるウィンターインターンに参加する選考を開始する企業もあります。
先に述べたように外資系企業への新卒での就活はインターンの参加が大変有利となりますので、募集している企業があればぜひエントリーをしましょう。
そして11月頃には選考がいよいよ始まります。
この時期は説明会、ウィンターインターンの申し込み、選考などが重なってハードスケジュールになる可能性もありますが、気になっている企業へのエントリーは漏れずにしっかりスケジュールを把握して動いていきましょう。
■1月〜2月:選考・ウィンターインターン
筆記試験やWebのテストを経て、この時期はほとんどの外資系企業で面接などの選考が実施されます。
ただ早期選考のタイミングで多くの内定者が出ている企業は、この時期の内定枠が少ない可能性があります。
最後のチャンスになるので内定枠は少なくても面接などでしっかり自分をアピールしていきましょう。
外資系医療機器企業の紹介
外資系医療機器企業で新卒採用を行っている企業をピックアップしました。
気になる企業があればぜひエントリーに向けて動いてみてくださいね。
■シーメンスヘルスケア
https://www.siemens-healthineers.com/jp
本社はドイツにあり、120年以上も続いている歴史のある企業です。
現在は70カ国以上に約6万6,000人の社員がいる大きなグローバル企業です。
診断や治療の際に使用するCTやMRI、X線撮影装置などの医用画像機器を提供しています。
■シーメンスヘルスケア・ダイアグノスティクス
https://www.siemens-healthineers.com/jp/laboratory-diagnostics
シーメンスヘルスケア・ダイアグノスティクスはシーメンスヘルスケアのグループ企業になります。
2006年にドイツ、バイエルメディカルの診断事業を取得し、現在に至ります。
診断薬、遺伝子検査など医療機器に関する製品・サービスを提供しています。
■バリアンメディカルシステムズ
https://www.varian.com/ja
バリアンメディカルシステムズはがん医療をメインとし、放射線治療システム治療計画ソフトウェアなどの製品を設計から製造・販売・輸出入を手掛け、がん医療に貢献しています。
※上記の3つの企業はグループ募集として採用をしています。
■ジョンソン・エンド・ジョンソン
https://www.jnj.co.jp/
ジョンソン・エンド・ジョンソンはアメリカ合衆国のニュージャージー州に本社がある製薬や医療機器製品を取り扱う企業です。
研究開発においては売上の約15.4%を投資しており、ヘルスケア業界の発展に大きく貢献しています。
ジョンソン・エンド・ジョンソンでは営業職から薬事・品質開発、物流まで幅広い職種において募集を行っています。
■日本ストライカー
https://www.stryker.com/jp/ja/index.html
日本ストライカーは整形外科から耳鼻科、脳神経外科などの色々な診療で使用する医療機器製品を製造・輸入販売する企業です。
アメリカ合衆国のミシガン州に本社があり、75カ国以上に拠点を置くグローバル企業です。
2018年、2019年に「働きがいのある会社」調査でベストカンパニーに選ばれています。
■日本メドトロニック
https://www.medtronic.com/jp-ja/index.html
日本メドトロニックはアイルランドのダブリンに本社があり、心臓のペースメーカーをメインに低侵襲治療、神経科学、糖尿病の治療法やサービス及び手術器械などを提供しています。
■GEヘルスケア・ジャパン
https://www.gehealthcare.co.jp
GEヘルスケア・ジャパンはMRIやCT、超音波診断装置などの医療機器を研究開発し、製造や販売も行っている企業です。1878年に創業開始し、創始メンバーにはトーマス・エジソンも。
現在は170カ国以上の国で事業を展開しています。